オータムポエムは日本で生まれた、菜の花に似た野菜です。
菜の花は春に収穫されますが、オータムポエムは秋に収穫されるため、その名が付けられました。
茎がグリーンアスパラのように細長く、味も似ていることから「アスパラ菜」とも呼ばれています。
高崎市では10月から12月にかけて多く出回ります。
新発田市のオータムポエム
新潟県新発田市で生産されるオータムポエムは、県内で最大の出荷量を誇ります。
茎が太くみずみずしく、日持ちが良いのが特徴です。
冬場の高湿度と無加温低温栽培によって、上品な甘みと柔らかさを実現しています。
調理方法
オータムポエムはさっと下茹でしてサラダやおひたしにするのが定番ですが、炒めたり揚げたりすることで甘みが際立ちます。
オータムポエムとアスパラ菜の違い
上越地域の特産野菜「アスパラ菜」
新潟県上越地域では、2011年11月に「アスパラ菜」が特産野菜として追加されました。
オータムポエムは既に認定されているため、多くの市民にとって「アスパラ菜」と「オータムポエム」は同じ野菜と認識されていますが、実際には異なる名称が使われています。
品目名と品種名
JAえちご上越によると、アスパラ菜は品目名、オータムポエムは品種名です。
これまで、種苗会社「サカタのタネ」のオータムポエムしかなかったため、「オータムポエム=アスパラ菜」と説明されていました。
しかし、近年「トーホク」の新しい品種「愛味菜(まなみな)」が登場し、JA管内の作付け面積の約7割を占めるまでになりました。
名称の変更と今後
より良い品種が今後も登場する可能性があるため、JAでは品種名ではなく品目名である「アスパラ菜」を前面に出すことにしました。
生産者で構成される「オータムポエム部会」も「アスパラ菜部会」に名称を変更しています。
これにより、店頭で「アスパラ菜」と表示されることが増えるでしょう。
アスパラ菜として販売される中には、オータムポエムと愛味菜の両方が含まれることになりますが、味や見た目に大きな違いはありません。
出荷時期
アスパラ菜の出荷は12月20日頃から始まり、翌年の3月末まで続きます。
アスパラガス風味の新野菜:オータムポエム
オータムポエムの特性や栄養価を以下に見ていきましょう。
特性
- 外観と味わい:オータムポエムは紅菜苔に似た品種で、鮮やかな緑色の茎葉を持ちます。葉軸や葉にも甘みがあり、かき菜としても利用できます。
- 収穫性:主茎を収穫した後もわき芽が次々と伸びるため、1株から長期間にわたって20本以上収穫できます。
- 耐寒性:パイプハウスを利用することで厳寒期でも収穫が可能です。
適応性
- 播種期:一般地では、露地栽培で8月下旬から9月下旬、ハウス栽培では9月下旬から10月中旬および1月下旬から2月下旬が適期です。トンネル栽培では2月下旬から3月下旬まで播種できます。
- 土壌条件:幅広い土壌に適応しますが、保水性と排水性の良い有機質に富んだ土壌が理想的です。
肥培管理
播種方法
- 畝の準備:65cmまたは130cmの畝を作り、1条または2条に播種します。株間を30cmほど空け、3~5粒を点まきします。本葉3~4枚で間引きを行い、1本立ちにします。
- 移植栽培:平床や育苗箱、小型ポットに播種し、本葉3~4枚の若苗を定植します。
収穫
- 収穫時期:8月下旬に播種し、10月中下旬頃から抽苔が始まります。抽苔茎が20~25cmほど伸び、未開花または1~2花開花した状態で収穫します。
- 出荷:茎の太さで分類し、20~25cmに調整して1束200gほどにまとめ、箱詰めして出荷します。
オータムポエム(アスパラ菜)の栄養価と利用方法
オータムポエムはアブラナ科の緑黄色野菜で、ビタミンやミネラルが豊富です。
アスパラガスに似た風味と食感から「アスパラ菜」とも呼ばれます。
サカタのタネが販売する商品名が「オータムポエム」です。
おひたしや和え物、炒め物などで美味しくいただけます。
栄養成分
オータムポエムの豆知識についてのまとめ
それでは、日本生まれのオータムポエムについての豆知識をご紹介してみました。
オータムポエムはアスパラ菜との別名もあり、味もアスパラによく似ています。
ぜひ、オータムポエムに適した調理方法を使い、味わいだけでなく栄養価も取ってみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました!