えんどう豆は非常に長い歴史を持ち、栄養価の高い食品です。
今回はその歴史と成分についてご紹介します!
ツタンカーメンも食べていた!?

ツタンカーメン王(紀元前1358年~1349年、エジプトを統治)の王陵の発掘時、金などの副葬品と共にえんどう豆が見つかりました。
えんどう豆はメソポタミアで生まれ、古代ギリシャやローマ時代から栽培されてきました。
日本には遣唐使が中国から持ち帰り、9~10世紀頃に広まりました。
平安時代の「倭名類聚抄」にも「乃良末女(のらまめ)」として記載されています。
本格的な栽培は江戸時代から始まり、昭和初期には北海道を中心に栽培されました。
現在は主にカナダ、イギリス、ニュージーランドからの輸入に依存しています。
ファラオの呪い
ツタンカーメン王陵の発掘に関わった関係者が次々と原因不明の死を遂げた「ファラオの呪い」も有名です。
3000年の歴史を持つえんどう豆には神秘的な魅力があります。
えんどう豆の栄養価
えんどう豆は食物繊維が豊富で、乾物の状態で100g中17.4gも含まれています。
また、タンパク質も豊富で、魚や牛肉と比べても多く含まれています。
さらに、成長期に必要なカルシウム、骨や歯を形成するリン、赤血球を作る鉄、余分な塩分を排出するカリウム、脂質や糖質の代謝を助けるビタミンB群なども多く含まれています。
成分比較表(可食部100g中)
成分 | えんどう豆 | 魚(あじ) | 牛肉(ヒレ) |
---|---|---|---|
熱量 | 352kcal | 121kcal | 352kcal |
タンパク質 | 21.7g | 20.7g | 19.1g |
カルシウム | 65mg | 27mg | 3mg |
リン | 360mg | 230mg | 180mg |
鉄 | 5.0mg | 0.7mg | 2.5mg |
カリウム | 870mg | 370mg | 340mg |
ビタミンB1 | 0.72mg | 0.10mg | 0.09mg |
ビタミンB2 | 0.15mg | 0.20mg | 0.24mg |
食物繊維 | 17.4g |
えんどう豆の種類

歴史のあるエンドウ豆には、いくつか種類があります。
- 豆苗(とうみょう): えんどう豆の新芽で、中国では古くから食べられています。ごま油で炒めて塩コショウで味付けすると美味しいです。
- さやえんどう: えんどう豆を若いうちにさやごと食べるもので、「絹さや」とも呼ばれます。鮮度が良いとさやの表面が絹ずれに似た音がします。
- スナックえんどう: アメリカから導入された品種で、グリンピースをさやごと食べられるように改良されたものです。
- グリンピース: 未熟なえんどう豆で、さやから取り出した緑色の豆です。混ぜご飯として食べるのが一般的です。
- えんどう豆: 完熟したえんどう豆で、みつ豆や甘納豆、塩豆や五色豆などの豆菓子として食べられています。
えんどう豆は、長い歴史と豊富な栄養価を持つ食品です。
様々な料理に取り入れて、健康的な食生活を楽しんでください。
選び方
さやが鮮やかな緑色で、ハリとツヤがありみずみずしいものを選びましょう。
豆が大きいと育ちすぎて硬く、食味が落ちてしまうことがあります。
新鮮なさやえんどうは折るとパキッと音がしますが、ぐにゃぐにゃ曲がるものは鮮度が落ちています。
スナップえんどうの場合は、豆が大きくても美味しい品種なので、豆が端から端まで詰まっていて表面に傷や変色がないものを選びましょう。
保存方法
まず、両端を折ってスッと引っ張り、内側と外側の両方のスジを取っておきます。
下ゆでは塩を加えた沸騰したお湯に入れて1分程度であげ、冷水に浸して色止めをします。
煮物では火を止める直前に入れると良いです。
エンドウ豆の豆知識についてのまとめ
えんどう豆はローマ時代から栽培されており、古代エジプトのツタンカーメン王の墓の副葬品の中から発見された、最も古い豆の一つです。
この豆は、タンパク質や食物繊維、ビタミンB1、鉄分など、多くの栄養素を豊富に含んでいます。
家庭菜園で育てて、新鮮なえんどう豆を楽しんでみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました!