コンテナ=プランター栽培では、元肥や追肥などが必要なケースも多いですが、どんな肥料があって、その肥料にはどんな働きがあるのかを知っておかないと、効率よく肥料をあげられません。
畑での家庭菜園とは違い、プランターは土の量や植える場所が限定されがちです。
今回は、コンテナ栽培で押さえておきたい、肥料の種類や肥料の働きなどご紹介します!
コンテナ栽培で押さえておきたい肥料について
コンテナ栽培に限らないですが、まずは、肥料の基本的な働きについてみていきましょう。
三大肥料と言えば、チッ素(N)・リン酸(P)・カリウム(K)がありますが、それぞれの働きは以下の通りです。
チッ素の働き
チッ素には、枝葉を茂らせる働きがあるので、別名で「葉肥え(はごえ)」と呼ばれることもあります。
チッ素が少なくなる、もしくは足りなくなると、葉の色が黄色や黄緑色になり、全体的な生育が悪くなるのが特徴です。
リン酸の働き
リン酸は、花を咲かせる、また実をならせるために必要な成分です。
なので、チッ素と同じように別名があり「実肥え(みごえ)」とも呼ばれます。
葉物野菜ではそれほど必要ないですが、トマトなどの実物野菜には必須の肥料です。
リン酸が少ないと、根の成長が悪くなり、それに伴って全体の生育が悪くなるので気をつけましょう。
カリウムの働き
カリは根の成長を促し、野菜の抵抗力を高める働きがあります。
「根肥え(ねごえ)」の別名があるように、根はカリウムが大切です。
また、カリウムには光合成を活発化させる役割もあり、芋などの実付を良くし、同時に肥大化させ、窒素肥料の効き過ぎを防ぐ効果もあるなど、欠かせない肥料であることがわかります。
カリウム不足になると、下葉から斑点が発生したり、葉の周辺や葉脈間が黄色に変色して、やがては枯れるなどの弊害が出ます。
カルシウム(Ca)
根の発育促進や土壌の酸性度の調整に影響します。
カルシウム不足はトマトの尻腐れなど特定の生理障害を引き起こす原因になります。
マグネシウム(Mg)
葉緑素の主要成分であり、光合成プロセスに必須です。
マグネシウムが不足すると植物の葉が黄色くなり、健康を損ねることがあります。
硫黄(S)
タンパク質やビタミンの合成に必要で、植物の全体的な生育を支援します。
日本のような火山国では、通常、硫黄の不足による問題は少ないです。
肥料の種類と有機と化学の違い
肥料には大きく分けて有機肥料と化学肥料がありますが、家庭菜園で使うなら、おすすめは有機肥料の方と言われています。
ただ、ベランダで育てる場合は、化学肥料の方が向いている場合もあるので、両者の特徴を覚えておかないと大変です。
以下に、有機肥料と化学肥料の違いを簡単にご紹介します。
有機肥料の特徴
有機質肥料は、植物油の搾りかすや鶏糞などの天然素材から作られたもので、野菜作りでも有機栽培の肥料として人気があります。
そのため、プランターなどのコンテナでも、有機質肥料は使える肥料と言えます。
化学肥料の特徴
化学肥料は、化学合成によって、肥料成分がバランスよく配合された肥料です。
清潔で匂いもなく、ベランダ栽培にもぴったりな肥料です。
ただ、施しすぎると根を傷めることもあるため、量は必ずパッケージの量を守るようにしてください。
コンテナ栽培では匂いも選ぶ基準 まとめ
それでは、プランターなどのコンテナ栽培で押さえておきたい肥料の基本をご紹介してみました。
肥料は有機と化学の違いもありますが、含まれている成分にはそれぞれ働きがあるので、どれも過不足なく施す必要があります。
中でも、チッ素、リン酸、カリウムは肥料に欠かせない成分なので、選ぶ時には注意してみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました!